2024年9月。フリーランスとして活動しはじめてから丸25年が経過しました。
もちろん色んな方々に助けて頂いたおかげではありますが、四半世紀と考えると我ながら良くここまでやってこれたなと思います。
5年前に20周年の記事もまとめていますので、独立までの経緯はそちらをご参照ください。
d-wackys.hatenablog.com
ではこの四半世紀にどんなことをしてきたのか、簡単に振り返ってみましょう。
独立〜7年目(CGデザイナー全盛期)
独立当初は古巣日立グループからの仕事も受けながら、主にCGやVFX制作の仕事をしていました。
当時はCGバブルのような時代で、ちょっとしたものでもここをCGアニメーションで作れないかな?という案件が多かったのです。代表的な案件をまとめます。
- Dreamcast「GODZILLA GENERATIONS」CGモデリング
- Playstasion2「0 STORY (ラブ・ストーリー)」VFX制作
- フジテレビ「SMAP×SMAP」「みなさんのおかげでした」「踊る大ソウル線」CGアニメーション制作
- テレビ東京「死螢」、映画「マナに抱かれて」VFX制作
- DVD「トランスポーター」メニューCGアニメーション制作
- テレビ東京「Capeta」CGアニメーション制作
今の若い世代にはスマスマやみなさんのおかげでしたなども通じないことが多く、本当にCG屋だったの?と思われるかも知れませんねw
結婚するまではテレビや映画、ゲームなどの仕事がほとんどでした。中でもアニメ「Capeta」のCGアニメーション制作は結婚して長男が生まれる頃と重なっており、仕事も私生活もとてもハードな時期でした。
また当時からパノラマVRにも興味を持っていて、フジテレビ「新・お水の花道」公式サイトではQuicktimeVRによるセット探索ゲームも制作しました。
実際のドラマセットをパノラマVRで撮影し、仕込まれたリンクをクリックして出演者からのヒントをもらい、次のステージ(セット)へ進んでいきお宝を見つける!という内容でした。
テレビドラマの公式サイトでパノラマVRが採用された初めての事例だったと思います。
8年目〜12年目(地元に根ざした活動期)
それまで中心としてきたCGの仕事は大掛かりな案件が増えてどんどん要求がハードになっていった時代、家族との時間を大事にして地元中心の活動を増やしていきました。
地元では当時はまだWEBデザイン(ホームページ制作)の仕事も多く、行政や商工会などと連携して情報発信のお手伝いをしてきました。
パノラマVRもサイトで360度の表現が可能になり、観光案内や結婚式場(チャペル)などの新しい表現に挑戦しました。
www.360cities.net
そんな中、2008年に最初のYouTube動画を投稿。
顔出しどころか喋ってすらいませんが、QuicktimeVRをWiiリモコンで操作するというめちゃくちゃニッチな動画です。
今のようにタッチパネルが当たり前ではない時代に、何とか自分で触っている感を出せないかと試行錯誤していました。
その翌年くらいにはパノラマ動画(当時はMotionVRと呼んでいた)の実験もはじめています。
www.youtube.com
ここまで読むと順風満帆のように感じるかも知れませんが、実はリーマンショックで仕事が激減して夜間の工場勤務なども経験しています。
そんな生活から脱却すべく営業を強化し、時間があれば新しい表現のテストを重ねていました。
動画やVRなどのコンテンツを武器に営業をかけていたのですが、埼玉の郊外では同業者もいないしリッチコンテンツにお金を出してくれる企業も殆どありませんでした…。
でもネットの世界には面白い人が沢山いたんですよ♪
Twitterと共にYouTubeで自分の興味があることを発信していたら、面白い人たちとどんどん繋がっていきました。
今ある人脈の基礎は2010年頃には出来上がっていたような気がします。
13年目〜現在(動画ライター/パノラマ写真家)
そして大きな転機が訪れました。ここには詳しくは書けないのですが、人生の大事件が立て続けに降り掛かってきたのです…。結果として離婚をし、子どもたちとは週末だけ過ごすという生活に。なのでひとりの時間が増えたので色々チャレンジできたというのもあります。
ARTALKやiPhoneケース展などの出展を経て、2013年に新たな転機が舞い込んできました。
RICOH THETA登場!
何のつてもないのにリコーへ直接アポイントを取り、発売前のTHETAをいち早く個人取材してレポート。
d-wackys.hatenablog.com
写真展のディレクターとして参加していた2013年のiPhoneケース展にて、発売前のTHETAを日本で初めてお披露目することができたのです。
ぐるぐるかわいこちゃん? #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
そしてもうひとつの転機は2014年に開催されたEngadget Fes。
THETAを機能以上の技術を駆使してイベントを360度のタイムラプス映像として記録、その撮影の最中に「仕事として動画ライターをやってみませんか?」とお声がけ頂いたのです。
Engadget Fes! #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
翌2015年から「Engadget日本版」で動画ライターとしてガジェットレビューを中心に情報発信をはじめ、その動画を見た別媒体の方などから原稿執筆やイベント登壇の依頼が来るようになっていきました。
この情報を簡潔にまとめて伝えるという仕事は、日立時代のプレゼン資料制作の経験が大いに役立っています。
2017年にはCP+のRICOHブースにも登壇させて頂きました。
360.hatenablog.jp
Engadget終了後はガジェット以外にもアウトドア関連の動画記事を担当したり、企業さまからの直接のご依頼で商品やサービスの特長を動画でまとめるというお仕事も頂いてます。
実は動画ライターとしてだけでなく、直接皆さんの目に触れることのない映像なども作っていたりするんです。ってことで、動画制作についてはめっちゃお気軽にご相談ください♪
それと同時に自由に動けた時間に各地を360度パノラマVRで撮りためており、その中のいくつかはスマホアプリに使ってもらったり、東京オリンピックのバーチャルスタジオの背景に採用されたりしました。
個人的に一番気に入っているのは核融合炉内部のパノラマVRです。
www.360cities.net
ちょっとだけ未来のお話
2022年からは「Meta Quest 公式アンバサダー」(現:Meta Quest Japan Creator)として、VRの楽しさや便利さを世に広める活動をしています。
以前はメディアの人間という立場からアンバサダーなどの依頼はお断りしていたのですが、Meta Questだけでなく幅広く情報発信をしてVR業界全体を盛り上げて欲しいというご要望から引き受けることにしました。
20周年の時にも書いたのですが、最近は依頼が来るということは自分では苦手だと思っていたことも周囲からは「アイツならできる」と思われているってこと。
なので依頼のあった仕事には積極的に取り組むようにしています。
さらに動画での情報発信の次はやっぱりVR!
Apple Vision Proの発売からさらに注目されている映像表現として、空間ビデオという言葉も新しく登場しました。
note.com
今はまだ大きなヘッドセットが必要ですが、近い将来小型軽量化されてガラケーからスマホに時代が移行したような大きな変革があるでしょう。
oculusgo.hatenablog.jp
そんな未来のために、今ある施設や風景などをVRで記録する仕事をもっと増やしていきたいです。古民家リフォームのビフォー/アフターなども360度VRツアーとしてアーカイブしています。
通常の動画制作ももちろんですが、空間ビデオやVR映像、360度バーチャルツアーなどの新しい表現に興味のある方はお気軽にご相談ください。
用途やご予算にあった表現をご提案します♪
info@d-wackys.net
あと何年この仕事を続けるのかは現時点ではまだ分かりませんが、これからもまだまだ新しいことに挑戦していきます!引き続き宜しくお願い致します♪
lit.link
360度カメラの楽しさももっともっと伝えていかなきゃな〜。